この記事では「Approach CT10」を「Approach S60セラミック」とペアリングして使用していますが、Approach CT10はApproach S62やApproach S12といった他のガーミンウォッチでも同じようにペアリングして使用できます。
なお、記事の中で使用しているApproach CT10は「3センサーパック(3個入り)」を使用していますが、他にも「フルセット(14個入り)」がラインナップとして販売されています。
「3センサーパック」と「フルセット」の違いに関しては、記事の中で詳しく解説しています。
- ラウンド中にショットデータを記録する手間を省きたい
- 記録したショットデータを詳しく解析してみたい
- 【Approach CT10】についてもっと詳しく知りたい
この様なニーズを感じている方は、この記事を参考にしてみてください。
Approach CT10はガーミンが販売しているクラブトラッキングセンサーです。
Approach CT10を単独で使用することはできず、Approach S60やS62といったガーミンのスマートウォッチとペアリングする事で使用できるようになります。
Approach CT10を使うとゴルフコースをラウンドする際に完全にオートマチックでショットを記録してくれるのでラウンドがとても楽になります。
それだけでなく、ショットデータを集計していろいろな解析をしてくれるので、自分のショットの「強み」と「弱み」が丸見えになります。
(良い意味でも悪い意味でも。。。。)
以下では筆者が実際にApproach CT10を使ってゴルフコースをラウンドしてみた体験をもとに評価レポートをお届けします。
あわせて、Approach CT10の使用方法やおすすめの使い方についてご紹介していきます。
なお、Approach CT10はセンサーが3個入った「3センサーパック」とセンサー14個入りの「フルセット」の2種類が販売されています。
今回、筆者は試しに「3センサーパック」を購入し、ドライバー、ウェッジ(58度)、パターに取り付けて使ってみました。
【評価レポート】Approach CT10をラウンドで使ってみた感想
最初にApproach CT10をゴルフコースのラウンドで実際に使用した感想を率直に表現すると下のような表現になります。
【驚愕!】これはスゴイ!!
なぜそう感じたのか、その理由を解説していきましょう。
筆者は普段からガーミンの「Approach S60 セラミック」を使用しているため、Approach S60セラミックが持つ「オートショット機能」により、画面をワンタッチするだけでラウンド中のショットを記録できる環境にあります。
そのため、実はApproach CT10の機能にはあまり魅力を感じていませんでした。
しかし、実際に使用してみると以下の様なメリットを実感でき、良い意味で衝撃を受けました。
- 打数とショットデータが完全オートマチックに記録されて超便利!
- チップやパットの解析が可能になる!
- 取り付けやペアリングも超簡単
それぞれ詳しく解説します。
打数とショットデータが完全オートマチックに記録されて超便利!
先ほどもお伝えしましたが、筆者は「オートショット機能」を持つガーミンのApproach S60 セラミックを使用しているため、ラウンド中のほとんどのショットはワンタッチで記録できる環境にあります。
しかし、Approach S60セラミックのオートショット機能には、グリーン周りのチップショットとパッティングのデータが記録されないという弱点があり、チップとパットの打数は自分でカウントしなければならない点に不満を感じていました。
(それ以外にはまったく不満がない素晴らしいスマートウォッチなのですが。。。)
Approach CT10を使えばチップもパットもオートマチックに打数をカウントしてくれる(らしい。。。)
という情報にもとづき、期待と疑問が入り混じった複雑な感情のまま試しに使ってみたところ。。。
なんと、グリーン周りのチップショットもグリーン上のパッティングもオートマチックに打数をカウントしてくれました。
しかも、完全にオートマチックにカウントしてくれるのです!
Approach S60セラミックの「オートショット機能」は打った地点と打数をオートマチックに記録してくれる便利な機能ですが、「使用したクラブ」までは判別してくれないためショット後に使用クラブを選択する必要があります。
ガーミンウォッチにはクラブを判別する機能が備わっていないので、これは当然のことです。
しかし、Approach CT10をクラブに装着する場合には、あらかじめクラブの番手を登録するためショット後に使用クラブを選択する必要がなくなります。
なんと打数と使用クラブを完全にオートマチックで記録してくれるようになるのです!
正直なところApproach CT10に対する筆者の事前の期待感は「Approach S60セラミックのオートショットと同等の機能がチップやパットでも使えるようになればいいなあ」といった程度の期待感だったのですが、「クラブ選択が不要」という期待以上の効果を発揮してくれたのです。
【筆者愛用のガーミンウォッチApproach S60セラミックがパターをオートマチックに自動で認識した場面】
Approach CT10を取り付けたパターをゴルフバッグから取り出してアドレス(構える)すると、ガーミンウォッチがセンサーを認識して、使おうとしているクラブを表示してくれる。
あとはパッティングをするだけでOK!
他には何もする必要がない!!
【パットがオートマチックにカウントされた場面】
パッティングを終了すると何もしなくても打数がカウントされる(左の写真では”4″→”5″に自動的にカウントアップされています)
Apprach S60セラミックの標準機能ではパットの打数は自動でカウントされず、自分でカウントアップする必要があるので、この機能は便利でうれしい!
こうなると、普段はApproach S60セラミックのオートショット機能により、ワンタッチでデータが記録されるドライバーやアイアンにも装着してみたくなります。
ドライバーにApprach CT10を取り付けたらどうなるのか「かなり」気になったので、実際に試してみました。
すると、なんという事でしょう!
普段はショット後に「ドライバー」を選択するためにウォッチ画面にワンタッチしなければならないはずなのに、何もする必要がありません。
ショット後に表示されるはずのクラブ選択画面は表示されず、それでいて「打数」「ショット地点」「使用クラブ(この場合はドライバー)」がちゃんと記録されているのです。
つまりドライバーでティーショットを終えたら、何もしないでセカンドショット地点に向かえば良いだけ!
べっ、便利すぎる!!
そんな驚愕を覚えた瞬間でした。。。
チップやパットの解析が可能になる!
このようにApproach CT10を使用すると、ショットデータの記録の手間がほとんど不要になりとても便利ですし、Approach S60だけでは実現不可能だったチップショットとパットに関するデータも記録してくれるようになります。
そしてその結果、ガーミンの専用アプリにも「チップ」と「パット」に関する統計データが表示されるようになります。
自分のチップやパットの精度や苦手な距離がわかるようになるため、普段の練習の指針を考えるのに役立ちそうです。
文字通り、自分のパットが「丸見え」になってしまいますね。。。
取り付けやペアリングも超簡単
Approach CT10はデータを記録したいクラブ1本ごとに1個ずつ装着して使用します。
センサーの取り付け方法に関しては後ほど詳しく解説しますが、この取り付け作業がとても簡単にできてしまいました。
(グリップエンドに装着してガーミンウォッチとペアリングするだけ)
クラブ1本1本に対して取り付け作業をしなければならない点は致し方ありませんが、やり方が分かっていれば1本の装着に要する時間は1~2分で済みます。
しかも一度ペアリングしておけば2回目からはペアリングする必要がありません。
使用のためのセットアップが簡単にできる設計になっている点は、ユーザーにとって嬉しいですよね。
【自分の弱点が丸見え】Approach CT10でデータ解析力が向上
Approach CT10を使うとセンサーを取り付けたクラブはすべてオートマチックにデータを記録してくれるようになります。
筆者が愛用しているApproach s60セラミックにはオートショット機能が備わっているため、ほとんどのショットデータをワンタッチ(使用クラブの選択)のみで記録してくれますが、パッティングとグリーン周辺からのチップショットは記録できない(打数を自分で数えて入力することは可能)という弱点があります。
Apprach S60セラミックの標準機能では、グリーンからの距離によってチップショットが「記録される場合」と「記録されない場合」があります。
詳しく知りたい方は下の記事をご参照ください。
しかし、Approach CT10をパターとチップショットに使うウェッジに取り付ければ、パッティングもチップショットもオートマチックに記録してくれるようになります。
これだけでも十分にうれしいのですが、CT10で記録されたパッティングやチップショットのデータは専用アプリで統計的に解析までしてくれます!
今までは見えなかった自分の強みや弱みが、数値化されたデータとして見えるようになるため、コースマネジメントや練習の指針になりとても便利です。
【パッティングの解析データ】
今までは解析できなかったパッティングについても、専用アプリに統計データが表示されるようになりました。
ショートパットとロングパットでは3パットがなくて素晴らしい!
苦手はミディアムパット!
パット練習はショートパットが中心なので、もう少し長い距離で練習した方が良いかも。。。
ロングパットの成績が一番良いのはなぜだろう???
【Approach CT10のセットアップ方法】クラブへの装着とペアリング
すでにご紹介したようにApproach CT10はいろいろと便利になる優れたアイテムなのですが、機能が便利なだけではなくセットアップも簡単にできるところがさらに素晴らしいです。
ここでは、Approach CT10でショットデータを記録できるようにセットアップする方法を解説していきます。
Approach CT10をセットアップする流れはおおまかに2つのステップに分かれます。
- Approach CT10をクラブに取り付ける
- Approach CT10とガーミンウォッチをペアリングする
以下でそれぞれ詳しく解説します。
Approach CT10をクラブに取り付ける
まずはApproach CT10をクラブに取り付けます。
と言っても、箱からApproach CT10を1個だけ取り出したら、それをトラッキング(データを記録すること)したいクラブのグリップエンドに差し込むだけです。
画像のように、Approach CT10の差し込み部分には「ねじ込み式の溝」がついているので、文字通りねじを回すようにApproach CT10をねじ込んでいけば簡単に装着する事ができます。
ただし、ねじ込んでいる途中で横方向に不要な力を加えすぎると、ねじ込み部分が折れてしまいそうなので注意した方が良いでしょう。
Approach CT10とガーミンウォッチをペアリングする
Approach CT10をクラブに装着したらあとはガーミンウォッチとペアリングすれば準備完了です。
ちなみに、Approach CT10はApproach S60の他にS62、S42、S12など、ほとんどのガーミンウォッチとペアリングできます。
詳細はガーミンの公式サイトでご確認ください。
https://www.garmin.co.jp/products/intosports/approach-ct10/#devices
「ペアリングでつまずいてしまった」という方は下の記事もご参照ください。
ゴルフ練習場でもApproach CT10を付けたままで大丈夫?
便利なApproach CT10ですが実際に役に立つのはゴルフコースをラウンドしている時だけですので、ゴルフ練習場で練習する場合にはクラブから取り外しておく事をおすすめします。
練習場では必要ありませんし役にも立ちませんからね。。。
ただ、頻繁にゴルフコースをラウンドする方は、毎回Approach CT10を着脱することを面倒に感じるかもしれません。
その場合は、物理的には「付けっぱなし」にしても大丈夫です。
ただし、以下の懸念があるため、個人的には「練習場では取り外しておく」ことをおすすめします。
- 故障の頻度が高まる可能性がある
- 電池の消耗が早くなる可能性がある
それぞれの懸念について以下で解説していきます。
故障の頻度が高まる可能性がある
Approach CT10は精密なセンサーです。
もともとショット時の衝撃を感知できるセンサーなので「衝撃に弱い」とは思いませんが、衝撃を受ける回数が増えれば故障する可能性は高くなってしまいます。
従って、ゴルフコースをラウンドするのでなければ、Approach CT10を取り外しておく方が無難だと思います。
電池の消耗が早くなる可能性がある
もう一つの懸念として「電池の消耗が早くなる」可能性が考えられます。
Approach CT10は、装着したクラブをゴルフバッグから抜き、アドレス(ボールを打つためにクラブを構えること)した状態になるとスリープが解除されます。
そして事前にペアリングしてあるガーミンウォッチに自動で認識されるようになっています。
マニュアルによればApproach CT10のスリープのON/OFFは2つの条件によって行われています。
- Approach CT10センサーの周囲の明るさ
- Approach CT10センサーの向き
つまり、
- Approach CT10を装着したクラブがバッグから取り出された状態
( = センサーの周囲が明るい状態)
に加えて、
- センサーが上向き(黒いフタが上向き)の場合
にスリープが解除される仕組みです。
*詳しくは【公式マニュアル】をご参照ください。
つまり、練習場でApproach CT10を「付けっぱなし」にしてクラブを使用すると、スリープが解除されたまま練習することになるため電池を消耗している可能性があります。
できるだけ電池の消耗を抑えたいのであれば、練習場ではApproach CT10を取り外しておくことをおすすめします。
ちなみに電池交換の方法に関しては下記をご参照ください。
2つのセンサーパックはどんな人におすすめ?
Approach CT10は必要なセンサーの数に応じて2つのパックが用意されています。
- 3センサーパック: センサー3個入り [公式サイト価格:13,037円(税込)]
- フルセット: センサー14個入り [公式サイト価格:40,537円(税込)]
そのため、どちらを購入すれば良いか迷っている方もいらっしゃるかもしれません。
以下では、それぞれどのような人におすすめなのか解説していきます。
なお、この記事をご覧になっている読者の皆様は、すでにガーミンウォッチのApproachシリーズ(Approach S60、S62、S42、S12など)を所有しているか、購入を検討されている方がほとんどだと思いますので、ガーミンウォッチのApproachシリーズを所有していることを前提として解説します。
ショットデータの解析が目的なら【3センサーパック】がおすすめ
ショットデータの解析が主な目的である人には【3センサーパック】がおすすめです。
ガーミンウォッチのApproach S60、S62、S42などはウォッチに「オートショット機能」が付いているため、これらのガーミンウォッチを所有していれば、ほとんどのショットをワンタッチ(使用したクラブの選択が必要)で記録することができます。
しかし、グリーン周辺からのチップショットやパッティングに関しては「オートショット機能」が働かないため、十分にデータ解析することができません。
この問題を解消し、チップショットやパットのデータも解析できるようにしたい場合は、3センサーパックで十分です。
3センサーパックにはApproach CT10が3個入っているため、3個のセンサーをグリーン周辺でよく使用するウェッジ2本とパターに装着すればOKです。
これでウォッチだけでは記録できなかったグリーン上やグリーン周辺のショットが記録され、専用アプリで統計的に解析されたデータを見ることができるようになります。
ただし、同じガーミンウォッチでもApproach S12には「オートショット機能」がないため、Approach S12と組み合わせて全クラブのショットデータを記録したい方は【フルセット】を購入する必要があります。
利便性の向上が目的なら【フルセット】がおすすめ
既にご紹介した通り、Approach CT10にはチップショットやパットのデータ解析を可能にするだけでなく、Approach S60やS62の「オートショット機能」をさらに便利にしてくれます。
Approach S60やS62の「オートショット機能」では、ショット後にクラブを選択する必要があるため、ウォッチ画面をワンタッチしなければなりません。
しかし、Approach CT10をクラブに装着すれば、装着したクラブはオートマチックに認識されるためショット後にクラブ選択をする必要がなくなります。
ゴルフバッグからクラブを抜いてショットをするだけで自動的にショットデータが記録されていくのです。
この便利な機能を使いたい方は【フルセット】を購入して14本のクラブすべてにApproach CT10を装着すると良いでしょう。
この便利さを味わってしまうと、もう元には戻れないかもしれません。。。
Approach CT10を使う場合の注意点
ご紹介してきた通りApproach CT10はとても便利で優れたアイテムですが、使用するにあたって気を付けなければならない事が1つだけあります。
それは。。。
素振りで地面にふれてはいけない!!
ということです。。。
Approach CT10を装着したクラブで素振りをする時に地面にふれてしまうと、その衝撃で1打としてカウントされてしまいます。
後から修正すれば良いのですが、それはそれで面倒なので(せっかく便利になったのに。。。)、
「素振りの際は地面にふれない」ことを心がけてください。。。
まとめ
普段からガーミンApproach S60セラミックを愛用している筆者は、Approach CT10がなくても十分に便利だと感じていました。
しかし、今回Approach CT10を実際に使った結果、その印象は完全に変わりました。
便利なガーミンウォッチをさらに便利にしてくれるApproach CT10は、ガーミンウォッチを所有しているすべてのゴルファーにおすすめのアイテムです。