読者の皆様はシーモアパターというパターをご存じでしょうか?
日本ではあまり話題になっていないため、もしかすると「知らない」と答える方もいらっしゃるかもしれませんが、2007年マスターズと2015年全英オープンを制したザック・ジョンソンが、優勝時に実際に使用していた実績あるパターです。
この記事では、シーモアパターの特徴と魅力を解説するとともに、実際に筆者が使用して気付いたこともご紹介していきます。
ちなみに、シーモアパターは以下のような方におすすめです。
心当たりがある方はこの記事を参考にしてみてください。
- パッティングの精度や再現性を高めたい
- 自分に合った専用のパターを使いたい
シーモアパターを使えば、これらの希望が実現されるかもしれません。
なぜなら、シーモアパターには、これらの希望をかなえる優れた3つの特徴があるからです。
シーモアパターの他にはない優れた3つの特徴
シーモアパターには特に重要な特徴が3つあります。
- ライフルスコープ・テクノロジー(RIFLE SCOPE TECHNOLOGY)
- フェースバランス・アット・インパクト(FACE BALANCED AT IMPACT)
- スタジオフィッティング
それぞれの特徴について順にご説明していきましょう。
ライフルスコープ・テクノロジー(RIFLE SCOPE TECHNOLOGY)
ライフルスコープ・テクノロジー(RIFLE SCOPE TECHNOLOGY)はシーモアパターに盛り込まれた特徴的なテクノロジーの1つで、パッティングの際に常に一定のセットアップポジションで構えられるようになるという優れものです。
シーモアパターには、ヒール上面に赤いドット(点)と白い2本のライン(線)があります。
赤いドットをシャフトで隠して、さらに白い2本のラインとシャフトの間隔が等間隔になるようにセットアップすることで、常にスクエアで一定のセットアップポジションを実現できるという仕組みです。
ちなみに、再現性の高いセットアップを実現させるための合言葉は「Hide The Red Dot !」(赤いドットを隠せ!)だそうです。
【シーモアパター公式サイト】 「赤いドットを隠せ!」とは?パッティングにおいて「狙った方向に打ち出せる」ことは、パッティングの精度と再現性を高める上でとても重要なことですが、頭では分かっていても実現するのは難しいですよね。
しかし、このテクノロジーを利用すれば、常にスクエアで一定のセットアップポジションを実現でき「簡単に狙った方向に打ち出せる」のです。
しかも、シャフトを「点」と「線」に合わせるだけなので、誰でも簡単に使えます!
実際に構えてみると、自分自身のセットアップの「ズレ」が一目で分かるので、「ズレ」を簡単に修正できます。
これだけでもパッティングの精度と再現性が向上しそうですが、効果はこれだけではなさそうです。
実際に使ってみて気付いたのですが、セットアップを簡単に修正できるので、正しくセットアップできているかどうか気にする必要がなくなり「タッチを合わせる」ことに集中できます。
単に一定のセットアップポジションを実現できるというだけでなく「+α」の効果もありそうですね。
フェースバランス・アット・インパクト(Face Balanced at Impact)
シーモアパターの特に搭載されている、もう一つの特徴的なテクノロジーがフェースバランス・アット・インパクト(Face Balanced at Impact)です。
通常パターは、それぞれの設計思想に基づいて重心バランスが設定されており、型式に応じてヘッドの重心バランスが異なっています。
ヘッドの重心バランスには、大きく分けると「フェースバランス」のタイプと「ノンフェースバランス」のタイプがあり、プレイヤーのパッティングスタイルに合わせて選定する必要があります。
「フェースバランス」は、パッティングのスイング中に「フェースが開閉しにくい」重心バランス、一方の「ノンフェースバランス」は、スイング中に「フェースが開閉しやすい」重心バランスです。
一般的には、フェースが開閉しにくい「フェースバランス」の方がオートマチックにスイングできて簡単と言われていますが、従来の「フェースバランス」の考え方には物理法則の観点から少し問題があります。
従来のフェースバランスとは、パターのシャフトのみを台に寝かせ、ヘッドは台の外の空中に置いた時に「フェースが真上を向く重心バランス」とされています。
確かにこの重心バランスであれば、ヘッドのトゥ側とヒール側のバランスが取れているので、ヘッドが打ち出し方向に向かって並行にまっすぐ移動していれば、フェースが自然に開閉することはなく、そのままの方向性を維持する力が働きながら移動していきます。
しかし、実際にプレイヤーが自然にパッティングする時には、ヘッド軌道は打ち出し方向に対して並行にまっすぐ移動せず、少しだけ「イン・スクエア・イン」の軌道になるのが普通です。
(詳しい説明は割愛しますがクラブにはライ角があるため自然にそうなります。)
この時、バックスイングでインに引かれたヘッドのフェースは少しだけ開いているため、従来の考え方のフェースバランスでは、自然にそのままの方向性(=少しフェースが開いた状態)を維持しようとするため、インパクトの瞬間に少しだけフェースが開いた状態でインパクトしまい、狙った方向よりも右側にボールが出やすくなってしまいます。
これを防ぐためには、パターを台の上に寝かせた状態でフェースバランスにするのではなく、実際にストロークする状態でフェースバランスになっている必要があります。
言い換えれば、ストロークの状態でフェースバランスにすることによって、より自然でオートマチックなパッティングができるというワケです。
これを実現したのがシーモアパターのもう一つの特徴的なテクノロジー、フェースバランス・アット・インパクト(Face Balanced at Impact)なのです。
パッティングの精度と制限性を高めるのに一役買ってくれそうな素晴らしいテクノロジーですよね。
ところで、このテクノロジーはシーモアパターの中でも主にブレードタイプのパターに搭載されているそうです。
興味がある方は実際に試打してみると良いでしょう。
【シーモアパター公式サイト】 フェースバランス・アット・インパクトの詳細
【シーモアパター公式サイト】 試打可能な店舗の情報
シーモアパターのスタジオでフィッティングできる!
ここまでにシーモアパターの2つの特徴的なテクノロジーについてご紹介してきましたが、
3つ目はテクノロジーではなくサービスについての特徴です。
シーモアパターは専用のフィッティングスタジオを用意しており、スタジオまで足を運べばフィッターが自分に合ったパターを選んでくれるサービスを実施しています。
シーモアパターを知り尽くしたフィッターが、利用者のスイングの特徴をデータ化して診断し、シャフト、グリップ、ライ角、ロフト角、ヘッド重量などの観点からフィッティングしてくれるのです。
パターはゴルフクラブの中でも特に繊細な操作が必要なクラブです。
データに基づいてフィッティングされた自分専用のパターを購入できるのは、利用者にとってうれしいサービスですよね。
また、単純に自分に合ったパターを購入できるというだけでなく、自分のパッティングの「クセ」をデータ化してもらえるので、上達の参考にできるメリットも得られます。
しかも、パターを購入すれば無料でフィッティングしてもらえるのです!
(パターを購入しない場合は税込3,850円)
フィッティングスタジオは東京の赤坂と栃木の宇都宮の2カ所。
足を運べる方は、無料のフィッティングサービスを利用して自分専用のパターを作ってもらいましょう。
シーモアパターのおすすめの購入方法
ここまではシーモアパターの優れた特徴についてご紹介してきましたが、ここからはシーモアパターの購入方法について、いくつかの方法をご紹介します。
購入する際には参考にしてみてください。
おすすめはシーモアパター公式オンラインショップでの購入
シーモアパターを購入する方法として筆者がもっともおすすめするのはシーモアパターの【公式オンラインショップ】で購入する方法です。
おすすめする理由は単純明快、そうする方が購入者にとってメリットが多いからです。
- いろいろなタイプのパターを選択できる
- 自分好みにカスタマイズできる
- 専門フィッターにフィッティングしてもらえる(要予約)
公式オンラインショップで購入するメリットについて順にご説明していきましょう。
いろいろなタイプのパターを選択できる
公式オンラインショップで購入する1つ目のメリットは「選択肢の多さ」です。
パターにはヘッドの形状が大きく異なるいろいろなタイプのものがあります。
他のクラブに比べて繊細な扱いが必要で、ゴルファーによって好み分かれやすく多様なニーズがあるからだと思います。
シーモアパターにも形状の異なるたくさんのタイプのパターが用意されていますが、用意されているすべてのタイプを購入できるのは公式オンラインショップだけです。
店舗や他のオンラインショップでもシーモアパターを購入することはできますが、取り扱っているタイプは限定的で選択肢が少ない場合が多いです。
繊細なクラブであるだけに、豊富な選択肢の中から自分好みの1本を選べるのはうれしいですね。
自分好みにカスタマイズできる
公式オンラインショップには「自分好み」という点でもう1つ重要なメリットがあります。
それは「パターをカスタマイズできる」ことです。
- グリップの種類
- シャフトの色
- シャフトの長さ(0.5インチ刻みで調整可能)
パターのグリップやシャフトは、ゴルファーのストロークや感覚に大きく影響するので、上記のようなカスタマイズができることは大きなメリットになるはずです。
専門フィッターにフィッティングしてもらえる(要予約)
最後のメリットは「フィッティングしてもらえる」ことです。
既にご紹介しましたが、シーモアパターには専用スタジオがあり、専門のフィッターによるフィッティングサービスを受けることができます。
しかも、パターを購入すれば無料でフィッティングしてもらえるのです!
(パターを購入しない場合は税込3,850円の料金が必要)
シーモアパターを知り尽くした専門のフィッターによるフィッティングは、公式オンラインショップでしか享受できない特別なメリットと言えるでしょう。
スタジオは東京の赤坂と栃木の宇都宮にありますので、近隣にお住まいの方は利用してみると良いでしょう。
ちなみに、事前に予約が必要となりますので、フィッティングを希望する場合は公式オンラインショップから予約しておきましょう。
他の店舗やオンラインストアは選択肢が少ない
筆者のおすすめはシーモアパターの【公式オンラインショップ】での購入ですが、他の店舗やオンラインショップでもシーモアパターを購入することができます。
普段からよく利用しているショップで、安売りセールやポイント利用といったメリットがあれば、そちらで購入する方が良いでしょう。
ただ、これらのショップでは一部のタイプしか販売されていないため【公式オンラインショップ】のように豊富な選択肢の中から選ぶことができません。
また、専門のフィッターによるフィッティングサービスを受けることもできないので、自分に合ったパターを探している方にはあまりおすすめできません。
コスト重視なら中古ショップで探索
コスト重視の方におすすめなのが中古ショップの利用です。
新品であることに“こだわらない”のであれば、最も低コストで購入できる方法です。
しかし、中古ショップに出回っている数量はそれほど多くないため、タイプの選択肢はかなり少ないですし、当然のことながらフィッティングサービスは受けられません。
パターは繊細なクラブで微妙な違いがストロークに影響しやすいことを考えると、使用しているパターが自分にあっているかどうかはとても大切なことです。
中古ショップを利用する場合は「安物買いの銭失い」にならないように慎重に検討しましょう。
まとめ
シーモアパターは他には類を見ない優れたテクノロジーによって、パッティングの精度と再現性を高めてくれます。
また、専門のフィッターによるフィッティングサービスがあり、自分に合ったパターを購入しやすい環境が整っています。
パットの精度や再現性にお悩みの方や、データにもとづいてフィッティングされた自分専用のパターを使ってみたい方は、購入を検討してみても良いでしょう。